安全性を考慮したUV／触媒分解法によるPCB無害化処理装置の開発

摘要

PCB（ポリ塩化ビフェニル：polychlorinated biphenyls）は、1881年に合成法が開発されて以来、優れた化学的安定性、電気絶縁特性から、トランスやコンデンサなどの電気機器を中心に幅広く使用されてきたが、1968年に発生したカネミ油症事件で、人体に対する有害性が大きくクローズアップされた。 当社は使用済みのPCB含有機器を各事業場で厳重に保管しており、その処理が急務となっている。昨年6月にUV／触媒分解法によるPCB無害化処理施設の設置許可申請書を川崎市に提出し、3回の専門家会議を経て11月30日に設置が許可された。 現在、川崎市にある浜川崎工場の浮島地区に、3月下旬の運転開始を目指して処理施設を建設中である。 以下に、特に安全面を中心に、UV／触媒分解法によるPCB無害化処理施設の特徴について述べる。