ネット社会と情報セキュリティ－高度情報化セミナー,その3

摘要

ブロードバンドネットワークの普及により、企業や行政機関等の組織だけでなく、全国津々浦々の家庭までが、相互にネットでむすばれるようになり、経済活動やさまざまな社会サービスの提供に加え、各家庭における日常の暮らしの多くも、ネットに依存するようになると考えられている。 ネットを介した情報の交換や、ネットにつながったシステムの処理に、多くを依存するようになった社会においては、サイバーテロの現実化、機器やシステムのトラブルによる影響の飛躍的な拡大、情報の保護の困難さの拡大、新しい形の不法行為や迷惑行為の登場とそれらによる被害の広範囲化、ひとつのサービスの提供に複数の事業者がかかわるような例に見られるように、サービスの提供形態の複雑化によるトラブルに起因する紛争処理の複雑化等が懸念され、ネットを基盤とした社会を安全で信頼できるものにするためには、多くの課題についての解決が必要となる。