わが社の技術維持と伝承 第3回 わが社の技術·技能維持と伝承

摘要

当社は1910年の創業以来、製作所との名前が示すとおりモノづくりを通して社会に貢献することを企業理念としてきた。電機業界の市場は大きく世界に開け、モノづくりのグローバル化が一層進む一方、コア技術·技能を維持·発展させる役割としての国内のマザー工場の重要性もまた大きくなってきている。マザー工場のコンセプトとしては①新製品、新技術の開発·保有②新製品、競争力のあるコア製品の生産③海外生産拠点の統括·支援と位置づけている。近年、少子高齢化の進展につれてモノづくり力の低下が懸念され、当社としても様々なモノづくり技術·技能の強化·充実策を実施している。本稿では発電機と電力流通設備部門を中心に現在の取組みを紹介する。なお、2008年発行の本誌に「日立製作所における技術·技能の継承の取り組み」でも紹介しており、本稿ではその後改善を加えながら新たに取組んでいる技術·技能の維持と伝承について述べる。