環境適合型次世代超音速推進システム(ESPR)－低騒音化技術の研究開発

摘要

現行の亜音速民間航空機（以下，「亜音速機」と呼ぶ）の騒音基準には，ICAO （International Civil Aviation Organization：国際民間航空機関）が1976年に制定したChapter3が適用されてきた。 2001年には基準が強化されChapter4が制定されたため，2006年1月以降に型式証明申請の新型亜音速機はこれを満足する必要がある。このように航空機騒音に関する環境適合性要求は厳しくなる方向で，将来のSSTの騒音も亜音速機の騒音規制値並に低減する必要があると考えられている。 図1にChapter3に対する亜音速機およびコンコルドの騒音レベルを示す。 コンコルドは，出現当時に騒音規制がなかったため規制の対象にはならなかったが，結局，騒音問題を抱えたまま2003年に商業運行から退いた。