医王連携·産学官連携によるコンピュータ支援診断（CAD）システムの開発

摘要

われわれの研究室ては、基礎研究としてあるいは医工連携研究として、さらには産学官連携て実用化をめさした共同研究として、おもにコンピュータ支援検出（computer-aideddetection CAD）／診断（computer－alded diagnosis:CAD〉システムの研究開発に長年にわたり従事している。CADとは、コンピュータて医用画像を解析し、病変の位置やその饉別に関して医師に第2の意見として情報を提示するものてあり、画像診断の正確度（検出率、鑑別率なと）の向上や生産性の向上（読影時間の短縮なと）に寄与すると期待されている。世界初の商用化されたコンピュータ支援診断システムは、1998年に米国のヘンチャー企業R2 Technology社が開発したマンモクラフイCAD（支援検出）システムであり、その後、胸部単純X線写真のノシュール検出、肺CT画像のノジュール検出、大腸CT画像（CTコロノスコピー）のポリープ検出について米国のFDAの認可を得て実用化され、今日に至っている。本邦ては、薬事承認を得て商用化されているのは残念なからマンモクラフイCADシステムのみであり、複数の企業から商用化されるにととまっている現状である。本稿では、われわれの研究室で行っているCAD研究開発てこれまてに商品化に結びついた開発事例、あるいは商用化に結びつきつつある医工連携·産学官連携での共同研究事例をいくつか紹介する。