人類の文化財産一搾乳と乳加工: 牧畜民は肉を食べるよりも乳製品を食べて生き抜く

摘要

私は、ユーラシア大陸の乾燥地を自分の足で長年歩き、牧畜民をつぶさに眺 めてきました。牧畜民と一緒に生活することは、生態環境や食生活が異なるの で厳しくもありましたが、乾燥地での知恵をいろいろ教わるなど楽しいもので もありました。シリーズ「ユーラシア発一乳文化へのいざないJでは、乾燥地でたくましく生 き抜く牧畜民の乳加工枝術や乳製品を紹介していきたいと思っています。牧畜 民がつくる乳製品には西洋型とは全く異なった乳製品が見られます。例えば、 チーズはカビゃ酵素による熟成を基本的に適用せずにつくられています。本シ リーズで紹介させていただくに当たっては、読者の皆さんの新たな発想や新し レ、商品開発のお役に立てればとの思し、で資料と情報を準備しています。シリー ズ初めのプロローグとして、今回は搾乳と乳加工の始まりについて紹介いたし ましょう。 （筆者)