リアルタイム3次元心エコー法による左室容量·駆出率の自動計測

摘要

リアゾレタイム3次元心エコー図法(Real time three-dimensional echocardiography, RT3DE)の登場により，3D画像記録は簡便かつ迅速に行えるようになった.本研究ではRT3DEで記録した3D画像データより，自動解析ソフトを用いて左室容量とEFを算出し，その正確さ，迅速性について検討した.方法対象はRT3DEとquantitative gated single-photon emission computed tomography (QGS)を施行した連続65 例である.3D画像をQLAB (Philips)を用いて解析して求めた左室容量と左室駆出率(EF)をQGSでの結果と比較検討した.同時に，解析に要した時間も計測した.結果65例中48例(74%)がQLABで自動解析可能であった.QLAB上で心内膜の境界を自動設定する方法（Auto 3DE) での解析時間の平均は65+-20秒，手動修正する方法(Manual 3DE)では平均107 +- 28秒を要した.Manual 3DEは左室拡張末期容量(EDV)および収縮末期容量(ESV)の値において，QGSと良好な相関を示し(r= 0.95, mean difference -2.9 ml ； r = 0.97, mean difference 0.7 ml), Auto 3DEによるEDVおよびESVもQGSと良好なネ目関を示した(r = 0.84, mean dげference-3.9 m;r= 0.85, mean difference 2.8 ml). EFにっいてもManual 3DEとAuto 3DEはQGSと良好な相関を認めた(r= 0.93, mean difference -2.2% ； r= 0.85， mean difference -3.3%).結論QLABを用いたRT3DE解析により，迅速かつ正確な左室容量，EFの解析が可能であった.