対人感情を変化させるイベントに着目した対人感情推定モデルの構築

摘要

対人感情は何らかの契機により変化していく．対人感情をコミュニケーション支援に活用するにあたり，どんな契機により対人感情がどう変化するかを理解することは重要である．本稿では，対人感情を変化させるイベントに着目し，イベントが対人感情に与える影響の傾向が異なると考えられる性別毎に対人感情を推定するモデルを構築した．モデリング手法は，対人感情を変化させるイベントとイベント後の対人感情を線形結合モデルで表現可能な線形重回帰分析を行った．また，データに対してロバストなモデルを構築するためにAICに基づくモデル選択を行った．構築した重回帰モデルを用いて，7段階からなる対人感情を約60％の精度で正しく推定できることを確認した．