ケトーシスと脂肪肝に対する治療ボイント: ブドウ糖酢酸リンゲル液による治療効果

摘要

ケトーシスは泌乳最盛期に乳量の急激な増加に伴ってェネルヤー不足^negative energy balance ： NEB)か 生じて血糖値が低下し，生体内にケトン体（ァセト酢酸， ベ一タヒドロキシ酪酸，アセトン）が増量して食欲減退 や乳量減少，異嗜.ケトン臭の症状を発現した状態であ り，軽度の肝脂肪化の組織像を示す.本症の発生率は4-5%,好発時期は分娩後5週以内であり.主原因は飼 料中の炭水化物不足である.また.潜在性ケト一シス (subclinical ketosis ： SCK)は，ケトン血症，ケトン尿（乳） 症を呈し臨床症状を発現していないケトーシスの前段階 の病態であり，泌乳初期の10-30%力《SCKを示し，乳 量損失や繁殖成績低下，非特異性免疫能減少，周産期疾 病の発生を招来する.