土壌センサ搭載型可変施肥田植機の開発

摘要

食料自給率が40%と低位に安定しているこ とが問題視され、自給率向上に向けた政策等 が提言、実行されている昨今でありますが具 体的な解決には至っておりません。また一方 で本誌に寄稿されておられます愛媛大学上野 先生も指摘されているように我が国における 肥料の自給率はほぼゼロに等しいのが現状で あります。さらに産出国の輸出制限などによ りここ数年、原料高騰が続いていることはも はや生産者単位での自助努力の範囲を超えて おり、将来にわたり安定供給が保障されてい ない状況が続くことは自明であると言えま す。北海道の栽培体系には及ばないものの、 本州において50-lOOhaクラスの大規模作付 を行っている生産者は徐々に増加傾向にあり ますが、肥料の高騰は直接的に経営に悪影響 を与えることを考慮すると、農業技Ifのサイ ドからも更なる技術革新が求められるところ です。この問題に呼応する形で、各研究機関 や農業機械メ一力一は、省肥料栽培技術とし て、畑作、野菜作における畝内局所施肥技術 の開発や水田作における側条施肥技術の開発 などを進め、一部実用化もされるなど技術進 歩を遂げつつあります。