腹部手術後患者におけるベッドからの起き上がり動作の検討

摘要

本研究は，腹部手術後患者で観察されたベッドからの起き上がり動作について，腹筋筋群への影響が少なく，力学的に効率のよい動作を検討することを目的とした．動作は，体幹回旋動作を基本に，1）側臥位になり起き上がる軌侃2）珊を用いて起き上がる動作，3）動作時間の延長した動作を設定し，筋電図，垂心移臥主観評価を用いて比較検討をした．その結果，柵を用いて起き上がる方法が，起き上がる際の腹筋筋力の発揮カが小さく，塵心移動から推淵聾した効率のよい動作であった．また，動作時間の延長は，頸部を使った動作誘導と持続した腹筋筋力が必要であることがわかった．これらのことから，腹部手術後患者の起き上がりは，腹筋筋力に依存しな明晰位を用いた方法や，柵などの補助用具を用いた方法が適していることが示唆された．