Cbfbは造血だけでなく骨形成にも必要であった

摘要

Cbfb（core biding factorβ）／PEBP2B（polyomavirus nhancer binding protein 2β）はポリオーマウイルスとマウス白血病ウイルスのエンハンサーに結合するタンパク質からクローニングされた．またヒトでは，急性骨髄性白血病に見られる16番染色体の逆位の切断点からクローニングされている．￣一方Cbfbと複合体を形成するRunxlが，ポリオーマウイルスエンハンサーに結合するタンパク質としてクローニングされた．ヒトでは，急性骨髄性白血病で（8，21）転座の21番染色体の切断点からクローニングされている．すなわちC～押も肋乃?Jも急性骨髄性白血病の原因遺伝子である1）．Runxlはショウジョウバエの体節形成遺伝子γ?乃才と相同性を待ったDNA結合ドメインを持つ．CbfbはDNA結合ドメイン．を持たず，Runxlと結合することによって初めてDNA結合できると考えられる．実際勉乃ガJとC～坤のノック．アウトマウスはまったく同じ表現型を示す．胎仔肝で造血できずに，中枢神経系を中心とした出血を伴い胎生中期で死亡する．すなわち，Cbfb，Runxlともに造血幹細胞の分化に必須であり，Runxlが転写因子として機能するためにはCbfbを必要とすることを意味している．