曲率半径変化を利用した光ファイバセンサシステムにおけるグレーデッドインデックス構造の効果

摘要

光ファイバを構造物のひずみや亀裂などの異常を検出するセンサとして利用する研究が注目を集め，一部では実用化されている1）．これらのセンサでは，構造物の応力や亀裂などによって，構造物内あるいはその表面に敷設された光ファイバ内で発生する後方散乱光の特性変化を利用することが一般的である．この後方散乱光の観測には，光時間領域反射測定器（Optical Time－Domain Reflectometer：OTDR）を用いる．光ファイバの一方の端面にOTDRを接続するだけで対象とする光ファイバの特性変化の測定が可能である，そのため，この方法を用いることでトンネルやLUの斜面，堤防など，大規模な構造物の形状異常の監視を手軽に行うことができると考えられている2）．