メソポーラスシリカの触媒作用

摘要

FSM－16やMCM－41に代表されるメソポーラスシリカは規則正しく配列した直径数nmの郷孔をもち，表面積が1，000nf／g程度と非常に高いことが特徴である1）．メソポーラスシリカの合成が報告されて以来，触媒への応用についても盛んに研究されてきた2）．従来のゼオライトよりも大きな細孔を持つのでより大きな分子に対して反応場を与えることができ，また，より大きな分子に対して分子ふるい機能を発揮できる物質として柱Hされている．そこで，ゼオライトと同様にアルミや他の触媒活性成分を導入した触媒の研究が多くなされてきた．また，一方で，広くかつ限られた空間（反応場）を持つ高表面穂なシリカであるという認碑から，官能基を持った有機鎖をメソ札内に固定化したいわゆる固定化触媒の研究も多くなされている．