スピンドルチェックポイント：作用機序とDNA損傷応答に関わる研究の新展開

摘要

スピンドルチェックポイントの機能は有糸分裂期における動原体と紡錘糸との結合をモニターし糾胞周期の進行を制御するものと考えられてきた。 しかしながら最近、このチェックポイントが有糸分裂期のDNA損傷に応答する際にも重要な役割を演じることを示唆する研究結果が報告されている。本稿ではこれまでに解明されたスピン?ドルチェックポイントの作用機序を解説し、これに基づいてスピンドルチェックポイントがDNA損傷に応答するメカニズムについて考えてみたい。なお、この研究分野で精力的に研究をされている熊本大学医学部、新田雅之、佐谷秀行両先生にも本誌へ御寄稿いただくことができた。 この場を借りて厚く御礼申し上げたい。