第3回宇宙からの温室効果ガス観測に関する国際ワークショップ（3rdIWGGMS）参加報告

摘要

2006年5月30，31日に，茨城県つくば市にある研究交流センターにおいて，国立環境研究所（NIES）の主催で3rd International Workshop on Greenhouse Gas Measurements from Space（IWGGMS）が開催された.二酸化炭素（CO_2）やメタン（CH4）などの温室効果気体を宇宙から観測するためには，多くの課題を検討しなければならないが，IWGGMSはそのための最先端の研究報告と意見交換を目的としたワークショップである.第1回は2004年4月に東京で行われ，2005年3月には米国カリフォルニア州のPasadenaにて第2回目のワークショップが開催された．今回で3回目となる「3rd IWGGMS」には国内外から計68名の研究者が参加した．発表内容は主に2008年の打ち上げを予定している日本のGreerlhouse gases Observing SATellite（GOSAT）と米国のOrbiting Carbon Observatory（OCO）の各プロジェクトの状況，観測機器やデータ処理アルゴリズムの開発状況，校正／検証実験計画，及び衛星観測データを利用した全球炭素収支分布の推定に関するものであった．本稿では3rd IWGGMSで行われた講演の概要について報告する．なお，以下に紹介する講演内容の一部は，近々開設されるNIESのGOSATプロジェクトのホームページ上で公開される予定である．