2006（平成18）年6月10日沖縄県中城村で発生した北上原地すべりの調査報告

摘要

平成18年6月10日午後5時，沖縄県中頭郡中城村北上原地内において，梅雨の長雨で発生した中城利北上原地すべりは．流動化した苗端部が住宅の近くまで押し寄せ，新聞やテレビで連日報道されて世間の耳目を集めた。 本地すべりは頭部から流動化した舌端部までの距離が約500mにも及び，このような規模と移動形態の地すべりは近年の沖縄の地すべり災害（宜保ら，1981，1984，1986；佐々木，1990；宜保，1996；周，1996；中村，2004）では特異な現象であった。 なお，㈱日本地すべり学会九州支部でほ，宜保清一（琉球大学農学部）を代表とする対策検討委貞会を設置し，緊急および恒久の対策を検討している。 6月12日から6月16日までの地表踏査結果を基に，本地すべりの発生·移動形態について整理した。