MCメソッドによる水素急速充填手法の紹介

摘要

2015年本格普及開始に向けて、日米欧において燃料電池自動車（FCV）開発と水素供給インフラ整備が勢力的に取り組まれている。FCVが走行するには水素を補給する必要があり、燃料となる水素ガスを高圧容器に補給する技術基準として、全世界統一の充填プロトコル規格が議論されてきた。SAEJ2601の技術グループが議論の中心的な存在であることは、関係者において共通の認識となっており、議論し検討合意された内容に沿って各地域の水素供給の準備が進められている。SAEの充填プロトコルが目指す充填は、車ユーザの利便性と水素供給の効率、水素のコストなどの点から、ガソリン供給と同等の数分で終了することが目標となっている。同じ電気で走行する電気自動車とエネルギ補給時間の観点で比較すると、水素充填時間は、FCVの大きな利点とされてきた。SAE J2601 Technical Information Reportが現在公開されている技術文章である。