静的陽解法FEMによるチューブハイドロフォーミング解析に関する研究

摘要

このたび，表題の研究成果に対して平成16年度日本塑性加工学会新進賞を賜りました。 身に余る光栄であり，心より感謝申し上げる次第です。 本研究は小生の学位論文の主たる部分であり十本研究を遂行するに当たり大変多くの方々のご支援，ご指導，ご鞭捷を賜りました。 特に終始変わらぬ暖かいご配慮とご指導をいただきました，早稲田大学教授·浅川基男先生に心から謝意を表します。 また本研究は理化学研究所との共同で進められたものであり，理化学研究所プログラムディレクター·牧野内昭武先生には多大なるご指導およびご協力を賜りました。 深く感謝の意を表します。 以下に，関係者各位を代表しまして，本研究の内容について簡単に紹介させていただきます。 すでに多くの優れた解説記事で述べられているように，管材の複合加二工技術であるチューブハイドロフォーミング（以下，THF）は，現在では広く認知され幅広い応用が進められている加工法です。 その一方で，加工ノウハウの欠如や部品形状の複雑さから，さらなる利用拡大には有限要素法（以下，FEM）を援用した成形性の高精度な事前予測が必須の課題として求められております。 そこでこれらの問題を解決するために本研究では，（Ⅰ）高精度THF解析ソフトウェアの開発，（Ⅱ）FEM援用にぎるTHF成形特性の究明，の二つのフェーズに分けて研究を進めることで，THF解析に関する体系的な研究を行ってまいりました。