消失模型鋳造法における振動鋳枠内での模型の変形

摘要

振動鋳枠内でのEPS模型の変形を, 模型にひずみゲージを直接はり付ける方法によって測定した。 その結果以下のことが明らかになった。 （1）無塗型の平板状のEPS模型を水平に設置した場合，けい砂を充てんしたときよりもショットを充てんした方が，充てん時に発生するひずみはやや大きいが，十分な振動加速度で加振することによりひずみは緩和される。 （2） 無塗型の平板状のEPS模型を垂直に設置した場合，水平に設置した場合よりも発生するひずみはかなり小さい。 （3）平板状のEPS模型に塗型を施した場合には，無塗型の場合と比べてひずみはかなり小さくなり，模型の設置方向や充てん物の違いによる影響は，ほとんど現れない。 （4）無塗型のダクト型模型を水平に設置した場合，充てん物充てん時のひずみは，振動加速度が十分な場合は，加振によって緩和され，この効果は，振動鋳枠内での充てん特性が良好な充てん物ほど顕著である。 しかしながら，振動加速度が不十分な場合，加振による模型のひずみの緩和はほとんどみられない。