放電プラズマ焼結法（SPS）によるフライアッシュバルク材の作製と評価

摘要

SPSを用いることで比較的低温かつ短時間で容易に緻密なフライアッシュ焼結体を作製することが可能となった。 フライアッシュ焼結体はムライト（3Al_2O_3·2SiO_2），SiO_2が主成分であり，その他にもC, Cao, Fe_2O_3なども含む多相混合材である。 フライアッシュは大気中で1000°C，24h熱処理することで未燃カーボンが燃焼し，黒色から赤褐色に変色する。また熱処理することで焼結温度は約830°Cと高くなり，より緻密化が可能となる。 熱処理したフライアッシュ焼結体のVickers硬さはH_V＝726～821である。 以上より，フライアッシュは放電プラズマ焼結をすることで十分な硬さを備えたムライトを含む焼結体を作製できることが分かった。 これによりフライアッシュの焼結体は，十分な硬さを備えた構造材料としての利用が期待できる。