医療·福祉用ロボットの現状と将来展望：未来医瞭を進化させる新原理バイオロボティクス

摘要

本稿で紹介したような臨床医学と基礎医学の双方を革新するツールが実用化され，医療を方法論から進化させることを夢見て，研究室のスタッフ，大学院生と活動している毎日である．従来とはまったく異なる境界条件下で問題を解決するためには，柔軟な頭脳と専門分野を超えた広い知識が不可欠になる．今の日本の大学教育で一番欠けている部分である．「たまご落としコンテスト」や，「ロボットコンテスト」など，プロジェクト的で，発想の訓練を目的とした教育プログラムの展開が重要である．材料系の学科でも大学初年度から実施するなど，ユニークな研究者·技術者を育てる工夫をされてはどうだろう．