鉛フリーはんだ実装部の品質·信頼性評価試験方法とその規格化

摘要

長年使用されてきたSn－Pb共晶はんだによる実装においては，豊富な実験データ，市場データをもとに，品質·信頼性が確保されるようになってきた。 しかし，鉛フリーはんだ材料の実用化は始まったところであり，ここで示した品質·信頼性評価試験法の標準化は，相互比較が可能な試験条件等の規定にすぎない。 今後，これらの評価試験方法により得られた試験結果と寿命予測の対応が必要となってくる。この寿命予測を考える場合，各種試験方法において，試験により与えた環境ストレスが，寿命を支配している箇所に対して，どれくらいの物理的ストレスとなっているかを明確にすること，また，使用環境における温度場において，エレクトロニクス製品を構成する材料特性が異なること，さらに，温度場，応力場において，材料の組織が時々刻々変化し，それに伴い材料特性が変化していくことを十分理解するとともに，これらの要因を信頼性設計に組み込むことを行わないと，普遍的な信頼設計に繋がらない。