排ガス処理装置

摘要

排ガス中に含まれる除去対象となる有害物質は，煤塵（ゴミ焼却などによって飛散する粒子状物質。最近ではPM2.5が話題になっている），塩化水素（主な発生源はゴミ焼却炉における塩化ビニル系プラスチックである），硫黄酸化物（ゴミの中の紙類，タンパク質系厨芥，加硫ゴムなどに硫黄分は含まれる），窒素酸化物（フューエルNO_x，サーマルNO_x （詳細は後述）），水銀（廃乾電池，体温計，蛍光灯などが発生源である）などの重金属，ダイオキシン類などである。汚染物質に応じて，適切な処理装置とシステムを選定する必要がある。ここでは，廃棄物処理に関連した排ガス処理を中心に述べる。表1に除去対象成分について主な排ガス処理法をまとめた。図1には排ガス処理の湿式法と乾式法をまとめた。図2に排ガス処理プロセス（焼却炉排ガスの処理）のフローの例を示した。また，図3には排ガス処理装置の例としてVOC（揮発性有機化合物）などを燃焼により酸化分解する蓄熱排ガス処理装置の写真を示した。