日本のエネルギーの行方－産業社会の衝撃

摘要

世界企業は新興途上国の大衆市場に目を向けて経営戦略の方向転換をし，雇用の創出，貧困の撲滅，生活向上のための実業に投資を拡大している。その資本調達，取引の円滑効率化などを支えるための金融システムが，欧米諸国の金融資本主義，目前のリスクを過小評価しローンによる消費という信用供与による経済成長モデルと化した。その破綻による巨大金融機関の信用下落，加えてギリシャ－国の政府債務危機に発し，世界市場は想像以上の動揺をしている。日本はこの金融危機の渦の外にいる唯一の先進国，資源に乏しいがあらゆる課題対応への総合技術力を持つ強国である。持てる力を最大限に発揮して新文明創造に貢献する局面に立っている。