化学物質の安全管理,安全性評価：既寸化学物質の安全性評価とJapanチャレンジプログラム－最終回

摘要

昨年八月から開始した「化学物質の安全管理，安全性評価」の連載も今回が最後である。今回は最終回として，現在，わが国で進められている「官民連携既存化学物質安全性情報収集·発信プログラム（Japanチャレンジプログラム）」について説明する。このプログラムは，「官民」という言葉に表されているように，政府と産業界が協力して，化学物質の安全性情報を収集するものである。また，安全性情報を収集して政府に提出するというだけではなく，国民に向けて「発信」していく取組みでもある。このプログラムは法律による規制ではなく，あくまで企業の自主的な活動として行われているものであり，従来の日本にはなかった新しいタイプの取り組みということができる。