新素材·機能材料製造における粉体技術：新材料製造における高負荷混練による磨砕効果と高分散性

摘要

近年，素材型基幹産業における原料処理は頻繁に「ナノテク」という言葉を目にし，耳にする。 これは製品の高品位化の要求に伴って原料サイズがより細かくなってきていることが理由のひとつである。 しかしながら，細かな原料はより凝集しやすく分散はより難しくなる。 それにより原料処理設備にもより高い分散性，混合性を要求されている。そこでその解決案のひとつとして“アイリッヒインテンシブミキサー（写真1）の高負荷混練を応用した原料処理”がある。 以下にそのメカニズムを紹介する。 アイリッヒインテンシブミキサーは図1に示されているようなアイリッヒ独自の逆流原理に基づいたミキサー容器内原料の複雑な動きにより，被混合体の急激な変形によって激しい内部せん断力が発生する。 それにより固有の特徴的な性能を得ている。また，アイリッヒミキサーは粉からスラリーまでの幅広い水分域で見られる粉粒体の形態に使用可能である。