プラントライフサイクル·エンジニアリング－設計·生産のための高効率シミュレーション技術：シミュレーション技術を活用したプラント設計エンジニアリング

摘要

製造業に従事している時，よく上司から「設計に始まり設計に終わる」といわれた。 この意味は設計部署は何から何まですべてを把握していて当たり前であり，トラブルが生じた場合，設計にすべての責任があるということだろう。 モノづくりの原点は設計であり，その基本的ナレッジ·データベースや過去の蓄積してきたノウハウなど，多種多様の知識が必要である。 これらの知識やノウハウをコンピュータの助けを借り，必要な判断基準や情報を適切に提供できるようにしたいわゆる知識マネージメントの利用がある。 しかし，こうした知識だけでなく，長年の経験と勘も重要であろう。 設計者が見て形のきれいなものは良い設計だというのがそれに当たる。 近年の技術進歩は目覚しいものがあり，知識マネージメントのようなシステムの構築が難しい分野では，シミュレーション技術を活用した新しい設計技術が必要となってきた。 本稿では，まさにユーザーのエンジニアリングワークを強力にバックアップするCAE (Computer Aided Engineering)ともいえる3次元配管CADの最新バージョン「PIPE2006」について述べる。