ヒートポンプ技術で汚泥を乾燥処理サイクルの省エネと生成物の有効利用を促進

摘要

毎年9月10日は「下水道の日」。下水道が公衆衛生の向上や日本の都市化を支えてきたインフラであることは言うまでもなく，2015年3月時点の普及率は全国で77.6%，都道府県別で最も普及率の高い東京都では99.5%に達する。だが，建設省と厚生省が下水道の日を制定した1961年当時の普及率は6%，1965年の時点でも8%に留まっていた。それから約40年，下水道が急速に整備されるにつれて，高度経済成長期にひどく汚染された河川の水質も改善していった。そして今日，下水道に求められる役割は増している。ゲリラ豪雨の発生が増える中で，街中に水が溜まらないように，また，汚れた水が街中に流れ込まないように効率良く処理する必要がある。さらには，水資源の有効活用として再生水の活用を拡大することや処理工程での省エネなど，下水道にも持続可能性が求められている。