光触媒酸化チタンナノ粒子の構造機能制御とその応用

摘要

酸化チタン（TiO2）は古くから白色顔料として、 塗料、インク、プラスチック、紙などに広く利用 されており、化粧品材料、光触媒材料としても優 れた特性を有している。工業的には硫酸法や塩素 法により製造されているが、硫酸法では仮焼や粉 砕プロセスによる粗大粒子の生成と不純物混入、 塩素法では微細粉末が得られるが気相反応である ため生産コストが高い、という問題がある。光触 媒として利用するには微粒化や形態制御が必須であり、ゾルーゲル法や水熟合成などの液相反応によるTiO2合成が活発に行われている。