アールスメロン新品種「アクアクイーン」の特性と栽培法

摘要

日本国内で高級温室メロンと呼ばれているものは、別称マスクメロン（マスクはジャ香のムスクのことで、ジャ香のかおりを持つメロンの意味）、またはアールスメロン（アールス，フエポリソトの略で、アールスは伯爵のこと、フエポリットは愛好物の意味）ともいわれている。現在、わが国で最も普及しているこのアールス，フエポリット（Earl's Favourite）種は、イギリスから大正時代末期に国内に輸入され、その後、静岡県下の篤農家の研鍔によって、日本独特の気候に合うように系統分化されてきた品種である。 現在、このアールス，フエポリット種は、春系統、夏系統、秋系統、冬系統に分化され（夏系統はプリティソシュ，クイーンとの交雑後代からの選抜固定である）、たとえば、春系統では、春系二号同二号、同三号、同四号、春系一号大玉に、夏系統では、夏系言下、同二号、同三号、同四号、同五号、同六号、同七号、同八号などと系統（品種）が分化している。