石油タンク底板裏面腐食の確率統計的研究（第一報）：（実タンクを対象とした連続面計測データを用いた実験的検討）

摘要

本研究では石油タンク底部の腐食損傷に関する，余寿命評価が可能な新しい設備管理の考え方と具体的な統計的手法を実験的に検討するとともに，確率統計的なモデルシミュレーションにより定量的推定方法を提案することを計画した。 消防法に準拠した離散的板厚データのみを用いた統計的解析は従来多くなされているが，実タンクを対象に全面板厚データによる統計的解析は全くない。 そこで本報は，一連の研究の第一報として，著者らが開発したタンク底部の板厚を超音波にて連続測定する装置を用いて計測した全面連続板厚計測データを活用し，上述した統計手法の実験的な検証結果を報告する。