再処理施設における高経年化対策の妥当性評価研究－チタン合金製加熱機器の評価について

摘要

以下のとおり，本研究の総括を記載する。·凝縮流動部における腐食は，高経年化対策の妥当性評価を実施する上において，着目すべき経年変化事象である。·凝縮流動部は，絶えず更新された硝酸凝縮液と接触することで，Ti系材料の耐食性が低下することから，評価部位として抽出して確認する必要がある。·事業者の評価において，今後10年間の腐食進展を過去の腐食進展実績をもとに外挿して評価してきた場合には，本研究の成果から，溶液中の硝酸塩濃度が，従来から変わっていないことを確認することが必要である。·本研究の成果を踏まえて，当機構としては，実機の高経年化対策の妥当性評価における判断指標の一つとして用いることとしたい。