岐路に立つプラント運転－その進路と可能性を考える(1)制御システムの進化の方向：[ソリューションと次世代システム提案]最新のプロセス制御·情報管理システムと今後の動向

摘要

1975年にDCS（分散型制御システム）が発表されてから約30年の月日が経過し，DCSは石油精製·石油化学装置など，プロセスの運転監視の中核システムとして活躍している。 当初，省エネルギーなどを目的とした高度制御機能を簡単に組み込めるシステムとして開発されたDCSは，その後，運転監視業務の合理化を進めるために，プラント監視·操作を簡易化できるシステムへ，さらにはプラント情報も管理できるシステムへ，時代が要求するシステムへと成長してきた。 当社は，アナログ計器時代から含めれば約100年，DCSを発表してからは約30年の間，プロセス制御，監視·操作，さらには設備管理や生産管理の領域で必要とされる業務環境を，これら業務に関わられるユーザと一緒に検討させていただき，求められる商品（システム，エンジニアリングサービスなど）を開発し，プラント運転の進歩に貢献してきた。 本稿では，この積み重ねで得られた経験や技術を背景として，現在，提供している最新のプロセス制御·情報管理システムの概要について記載する。