決定性有限オートマトンと文字候補ラティスの照合によるフレキシブルOCR知識処理

摘要

OCR（光学的文字認識）の高精度化には認識対象（姓名や，住所，電話番号など）に固有の知識処理が有効である。多くの場合，知識処理としてはリストに登録された単語と合致するように認識結果を補正する単語後処理が行われるが，近年は単語後処理では対応できない部分を含む複雑な認識対象の読取りのニーズが高まっている。従来，このような複雑な認識対象を拡充する際には認識対象ごとに知識処理のプログラムの開発や改造が必要であった。そこで東芝は，認識対象を記述した正規文法を元に知識辞書を生成することで認識プログラムを変更することなく容易に認識対象を拡充できる技術を開発した。