RFMEAとインシデントレポートによる医療リスク分析：医療事故撲滅に向けた“リスクの見える化”への取組み

摘要

東芝は，グループの病院と連携して，医療プロセスでのヒューマンエラー撲滅を目指した技術開発を行っています。 多くのシステムやプロセスでは，平均的な損失を減らすことよりも，ひょっとしたら起こるかもしれない大事故を未然に防ぐことが重要だと考えられます。 例えば，金融機関では，期待損失ではなく非期待損失やバリュー·アット·リスクでリスクを表現し，リスク量の把握と管理を行っています。 当社は，このような考え方を医療分野へ導入し，FMEA (Failure Mode and Effect Analysis)インシデントレポートの評価によりリスクを見える化（可視化）することで，警鐘事例や，警鐘事例すら発生していないプロセスの弱点を発見し，リスク低減に貢献できる技術を開発しました。