当科における癌患者に対する鍼灸治療の実態と治療効果（第2報） 鍼治療効果と背景国子との関連

摘要

【目的】我々は本学会を初め関係医学会において癌患者に対する鍼灸治療は早期から鍼治療を開始し可能な限り治療を継続することで、より有効率の高いことを報告した。そこで今回は、さらに症例を追加し、癌患者の有する愁訴と治療効果との関係を明らかにする目的で、患者群の症状を疼痛群と非疼痛群に大別しそれぞれの治療効果と背景因子について分析した。 痉椒ā繉澫螭稀⒌笨仆饫搐侨·陹Qった癌患者84例（男性43例、女性41例）平均年齢59．6±14．8歳（mean±S．D．）であり、全体の愁訴数は161（1人平均1．9）であった。 鍼治療は患者の個々の症状に応じて行った。鍼治療の効果判定方法は、患者の自覚症状を50％、他覚的所見を50％とし合計100％で改善率を算出した。 統計処理は、疼痛群と非疼痛群の改善率の比較にx2検定を用い、また鍼治療効果と背景因子との関係について重回帰分析を行った。