知的財産戦略と研究開発

摘要

日本は，急速なスピードで，少子高齢化社会へ向かっている。 労働人口が減少することで，従来の「労働集約型産業重視」から，「知的集約型·高付加価値産業重視」への転換が必須不可欠な条件である。 国民の教育水準が高く，資源に乏しい日本が，「科学技術創造立国」として，グローバルに競争していくためには，先端技術分野（ライフサイエンス，IT，ナノテク，生活と環境）などの知識集約型·高付加価値産業の発展がキーポイントであるということに異論はないはずと考える。 21世紀のボーダーレスなメガコンペティションの中で，日本も米国に遅れること20年，一昨年，やっと知的財産推進計画が策定され，本年5月からは知的財産推進計画2004が進められつつある。 各産業分野では，今後，いかにして生き抜いて行くか，そしていかにして勝ち抜いて行くかの知的財産戦略·戦術を，経営戦略の一環に組み込んでいかざるをえないと考える。