竹を模倣した節付きFRP薄肉円筒の開発

摘要

自然界に存在する竹材の節付き円筒構造に注目して，その生態構造を模倣した節付きFRP薄肉円筒の開発とそれらの曲げ特性の向上を検討した．VaRTM法を用いた節付きCFRP薄肉円筒の一体成形法を提案し,芯材である硬質ウレタンフォームが一定程度の圧縮弾性率であれば，アクリル節だけでなく，CFRP節付きCFRP薄肉円筒がうまく成形できることを確認した．CFRP薄肉円筒において，節の挿入より曲げ剛性と曲げ座屈モーメントなどの曲げ特性は大幅に向上した。節が円筒断面の偏平化を抑制し，節の存在が高曲げ強度軽構造薄肉円筒FRP開発に有効であることが分かった．本研究は文部科学省科学研究費補助金（COE形成基礎研究費；10CE2003）と（（C）（2）11555070－00）の補助を受けて行った．