七配位構造を有する希土錯体の光物性評価

摘要

ランタニド（Ln）錯体は色純度の高い長寿命発光を示す分子として注目を集めている。この発光は電気双極子遷移と磁気双極子遷移から構成されており、電気双極子遷移の放射速度定数（ち）は配位環境に依存する。Ln錯体は一般的に8配位square anti－prism構造（8－SAP，点群D_(4d)を形成することが知られている。Hasegawaらは私を増大させるためにより非対称な8配位trigonaldodecahedron構造（8－TDH，点群D_(2d)）や9配位monocapedsquare anti－Prism構造（9－SAP，点群C_(4v)）を有するEu錯体を合成し、私増大に伴う非常に高い発光量子収率を示すことを報告した1，2）。