~(89)Sr制動放射線SPECTの試み

摘要

〔目的〕~(89)Srの全身分布を把握するため制動放射線SPECTの撮像を試みた.〔方法〕2検出器型SPECT装置でエネルギーウインドウはブラナー像でA(100keV+-50%), SPECTはAおよびB (300 keV +- 50%)を追加して設定した.同時期に撮像した骨シンチグラム，全身プラナー像およびSPECT像と比較した.制動放射線全身プラナ一像およびSPECT像で得られた集積を検証するため，ファントムを作成し検討した.〔結果〕~(89)Sr制動放射線全身SPECTにおいて，骨シンチグラム，全身SPECT像で認めた集積部位に集積亢進を認めた.~(89)Sr制動放射線の全身ブラナー像と比べ，全身SPECT像は限局性の集積がより明瞭となった.ファントム実験ではブラナー像での収集時間，SPECTでの検出器回転数を増やすにつれて直線的にカウントが上昇した.〔結論〕~(89)Sr制動放射線SPECTは~(89)Srの詳細な集積部位の把握に有用と考えられた.