CKD合併末梢動脈疾患患者と運動療法

摘要

慢性腎臓病（chronic kidney disease ： CKD)患 者は一般人に比較し，末梢動脈疾患（peripheral arterial disease ： PAD)の合併頻度が高い。糖尿 病だけでなく，腎不全それ自体がPADのリスク ファクターとなっており，透析導入時にはすで にPADの合併頻度が高い。PADは，重症下肢虚 血(critical limb ischemia ： CLI)に対する下肢大 切断術を含めてQOLに大きく影響するだけでな く，心血管障害や感染などによる死亡の大きなリ スクファクターともなる。CKD合併PAD患者に対する運動療法のェビデ ンスは非常に乏しい。しカゝし，運動療法を行うこ とにより酸素利用率の改善が予測され，それは酸 素摂取量の増大につながる。