PD単独療法からPD + HD併用療法またはHD単独療法への療法変更後の短期予後の比較検討

摘要

腹膜透析(peritoneal dialysis ： PD)ガイドラインに おいて，PD単独療法で適正透析を維持できない例， 適正透析量を確保されているものの腎不全症候を呈す る例では治療法の変更を検討する必要があるとされて いる。近年わが国ではPD患者の透析不足に対し PD +血液透析(hemodialysis ： HD)併用療法が行われ るようになり，PL)単独療法に対するその有用性が報 告されている。しかし，PD + HD併用療法の有用性 を示すためには，併用療法のPD単独療法に対する優 位性を示すだけではなく ，従来から行われてきたHD 単独療法への移行に対しても非劣性の効果を得られる ことが示されるべきであろう。今回PD単独療法から PD + HD併用療法，またはHD単独療法への療法変更 後の臨床パラメータの推移，心血管病（cardiovascular disease ： CVD)累積発症率および被囊性腹膜硬化症 (encapsulating peritoneal sclerosis ： EPS)累積発征率を比較検討した。