花粉曝露室を用いたスギ花粉症に対する 抗ヒスタミン薬と抗ヒスタミン薬/ 塩酸プソィドエフエドリン配合錠の プラセボと比較した有効性および安全性評価

摘要

花粉曝露室は，厳格な環境下で花粉症症状 を誘発させることが可能であり，花粉症に対 する客観的な評価が得られる施設として最近 では薬剤の開発試験に採用されるなど，多く の薬剤の薬効評価に用いられている。また，花粉非飛散期に試験が実施できるなどのメリットも有すことが知られている。OHIO Chamberは2005年に東京都内に設立された花 粉曝露室であり，一定の温湿度で室内の花 粉濃度が空間的に均一であること， volatile organic compounds (VOC)などの有害物質が認められない清浄空間中で純粋に花粉のみの反応が得られること，自動洗浄機能を 有し室内に花粉が残らず，カビなどの発生が ないことなどの特徴を持つ。現在までに，本 施設を用いた花粉曝露に関する臨床研究や治 験が行われてきている。