ピーエヌツイン中でのどタミンの安定性

摘要

高カロリー輸液製剤ピーエヌツイン〔味の素ファルマ㈱〕に総合ビタミン剤マルタミン注射用〔第一三共㈱〕を混合調製した後，およびピーエヌツインにマルタミンと微量元素製剤エレメンミック注〔味の素ファルマ㈱〕を混合調製した後のどタミンの経時的安定性を検討した。 今回の検討では，遮光カバーを装着して室温保存した条件下で，ピーエヌツインとマルタミンの混合液中，およびピーエヌツインとマルタミンとエレメンミック注の混合液中でのマルタミンのどダミン13種類の残存率を確認した。 ピーエヌツインとマルタミンとエレメンミック注の混合液中での安定性では，ビタミンB1は，ピーエヌツイン．1号では14日間安定であったが，ピーエヌツイン2号および3号では，4日後に90％未満の残存率であった。ビタミンDは，ピーエヌツイン－1号で3日後に，2号で2日後に，3号で4日後に90％未満の残存率であった。稔ビタミンCは，ピーエヌツイン－1号，2号および3号のいずれにおいても，12時間後に90％未満の残存率であった。以上のことより，在宅で高カロリー輸液療法を施行する場合は，ビタミンの安定性について患者およびその家族に具体的な安定性データを提示しながら十分な説明を行い，必ず遮光カバーを掛けるよう指導することが重要であると考えられた。