脳神経外科領域における肺炎に対する注射用シプロフロキサシンの効果

摘要

脳神経外科領域における肺炎に対する注射用シプロフロキサシン（ciprofloxacin：CPFX）の有効性および安全性について検討した。 2002年7月から2003年12月の期間に当科において脳神経外科手術を受け，術後，臨床症状および検査所見から肺炎と診断された8例を対象とし，CPFX300mgを1日2回（12時間毎）3～7日間点滴静注した。 その結果，8例中7例が有効で，体温·CRPの有意な低下が認められ，有効と判定された。また，投与期間中および投与後に明らかに本剤に起因すると考えられる副作用は認められなかった。 以上の結果からCPFXは，脳神経外科領域における肺炎に対して高い有用性を示す薬剤と考えられた。