ATLに対する新薬開発の現状

摘要

わが国のT細胞リンパ腫の診療において，成人T細 胞白血病リンパ腫（adult T-cell leukemia-lymphoma; ATL)は相対発生頻度が高く予後不良であるため重要な 疾患である。非ホジキンリンパ腫（non-Hodgkin lymphoma; NHL)の大半を占めるB細胞リンパ腫に比し， T細胞リンパ腫に対する新薬開発は低調であつたが，最 近は様変わりしつつある。本教育講演では，ATLを含 めた末梢T細胞リンパ腫(peripheral T-cell lymphoma; PTCL)に対して活性化しつつある新薬開発の現状を概 説する。