Notchシグナルによる造血幹細胞の制御と白血病

摘要

Notchはショウジョウバエの発生過程で「細胞の運命決定に重要な遺伝子座」として古くから認識され　 発生生物学者の興味の対象になってきた。 後年その本質は，隣接する細胞上に発現されるリガンドがNotch受容体に結合することにより誘導される側方抑制（lateral inhibition；隣接し合う細胞の一方がもう一方の細胞の分化を抑制する）または側方特異化（lateral specification；同一の細胞集団が異なる二種類の細胞集団に分かれていく）であると理解されるようになった.