腎間質線維化におけるfibrocyteの意義線維化への関与と新規治療標的細胞の可能性

摘要

腎間質線維化は進行性腎障害の共通進展機序であり，その病態解明と治療の確立は重要である．Fibrqcyteはコラーゲン産生能を有する骨膸由来白血球系細胞であり，各種臓器線維化との関連が示唆されている．マウス腎間質線維化モデルでは，接維化進展に一致してfibrocyteの腎浸潤を認めた．また，fibrocyteの腎浸潤機構にはsecondary Iymphojd tissue chemokine/CCR7システムが関与してか，その阻害によりfjbrocyteの腎浸潤と間質線維化病変が抑制された，さらに,ニンーアンジオテンシン系は、AT1受容体/AT2受容体を介して骨膸内fibrocyte数およびfibrocyteのコラーゲン産生能を調節することで，腎間質線維化に関与することが示唆された．"以上の知見から，fibrocyteは腎間琴線維化の新規治療標的細胞となる可能性が卒る.