アドレノメデュリンの生体内分布

摘要

アドレノメデュリン（AM）は1993年に，北村らによりヒト褐色細胞腫から発見された52個のアミノ酸からなる分子量6,029の血管拡張性ペプチドである．ヒトAMに引き続いてブタとラットからAMが同定された．AMは185個のアミノ酸からなるプレカーサーであるpre～pro－AMとして合成され，proadrenomedullin N-terminal20ペプチド（PAMP）も同じプレカーサ一に含まれる．PAMPの生体内分布については，本誌1998年1月第1土曜特集"アドレノメデュリン·PAMP研究の最前線"を参照されたい．AMは，血管拡張作用以外にも利尿作用，気管支拡張作用，飲水抑制作用をはじめ，諸臓器でのさまざまな作用が明らかになりつつある．